ひいじじばばに帰省ラッシュでコロナが本格化する前に何とか会わせてあげたい…そう思い今回は覚悟を決めて飛行機に乗った時の記録である。航空会社はJALを利用した。生後3か月の赤ちゃんが飛行機乗れるの?と思っていたし、思っていると思う。結論としては乗れるように素晴らしいサービスがあるし、お心遣いも色々とあって何とか乗ることはできたが、親子共々疲れるからもう乗りたくない。
目次
事前準備
座席― おむつ替えができるトイレの近くの2人掛け
座席はおむつ替えができるトイレの近くの2人掛け座席で取ることにした。そうすると行きの座席はエコノミーでその座席がすべて埋まっており、クラスJに課金してでもその条件を満たす席にした。特にエコノミーは3人掛けばかり空いていたのだが、第三者が登場した際にお互いに気を遣うかと思い2人掛けの席にしたかったのだ。
また飛行機だと当日乗る機体が変更して座席が変更されることがあるが、我々の場合も帰りの飛行機の機体が変更することになった。その際はおむつ替えができるトイレを調べてもらいそこから最も近い2人掛けの席を取り直してもらうこととした。
飛行機が飛んでいる時間は1時間程度だったので乗る直前におむつを替えたこともあり、実際はおむつ替えを機内ですることはなかったがトイレが近いというだけでも安心であった。
荷物
まず、飛行機は荷物を預ける必要があるので最低限の荷物以外は宅配便で送っていた。当日の朝まで使うものをスーツケースに入れて当日預けたのであるが、いろいろと反省点のある内容となった。
機内に持ち込んだ荷物
まず用意したのは下記記事の「1時間以上の外出が予想されるお出かけ<お出かけ時の基本の持ち物>」である。
赤ちゃんとお出かけをしたい―我が家のお出かけ時の荷物の基本形(首の座っていないねんね期~)しかし飛行機では一度スーツケースを預けてしまうと、機内持ち込みの荷物で戦う必要がある。そのため以下に内容を変更して持ち込んだ。
- 母子手帳
- おむつ×7枚
- おしりふき
- ビニール袋(おむつを捨てる用)×3枚
- ガーゼ
- 着替え
- アフガン(機内で授乳する時用)
- 哺乳瓶
- スティックタイプの粉ミルク
- 鈴が鳴るおもちゃ
- ビニールがさがさ音がするおもちゃ
- 抱っこ紐
実際に乗ってみて、これだけでは足りなかったというのが正直な感想である。詳しいことは下記に記載するが、飛行機は風の状況で定刻通りに出発しないことは新幹線よりよくあることで、その想定が抜け落ちていたのである。そのため実際に1時間ほど出発時間が遅れた時はおむつがあと2枚という状況になりかなりドキドキだった。
持っていてよかった荷物―4点
持っていてよかった荷物下記の通りだ。実際にどのように使用したかを1つずつ紹介したい。
- 抱っこ紐
- アフガン
- ビニールがさがさ音がするおもちゃ
- 着替え
抱っこ紐
ベビーカーは機内持ち込みができず預けなくてはいけない荷物の1つである。そこから先は空港でベビーカーを借りるか抱っこしている必要がある。我々も借りるつもりでいたが、羽田空港では月齢が合わないベビーカーしか貸し出していなかったのである。そのためベビーカーを預けた後は抱っこ紐で移動することとなった。とはいえトラタロスは抱っこ紐の移動にあまり慣れていないので空港でぐずぐずしてしまい途中で普通の抱っことなってしまったが、保安検査は抱っこ紐をつけたまま通ることもできたのであると便利だったのは間違いない。
アフガン
離着陸時の気圧の変化が生じ、耳が痛くなるけど赤ちゃんに唾を飲んでね、と言っても理解はできない。そこで先人(義母)の知恵を拝借し、とにかく離着陸時は寝かすかとにかく授乳をして乗り切ればよいとのことだった。そこで胸を隠すために必要なのがアフガンである。トラタロスは行きの飛行機で離陸時は寝ていたものの、途中で起きてしまい着陸20~30分前から着陸まで授乳をすることになった。とはいえ普段の授乳が10分から20分もかからないタイプなので30分間も母乳が出続けるわけもなく、最後は出ないし耳が痛くて泣きわめいている中、無理矢理くわえさせていた。
ビニールがさがさ音がするおもちゃ
新幹線の移動時に鈴のなるおもちゃは正直鳴らせなかったと紹介したが、奇跡的に今回の飛行機移動ではビニール音に興味を持つ年齢となったのである。ビニール音であれば鈴と違いほかの人からも出る音なので鳴らすハードルが低いのだ。更に飛行機は飛んでいる間、飛行音も多少するので小さい音であれば音を立てることにあまり気になりすぎない。行きも帰りもわんわん泣いたトラタロスだったが、このおもちゃで何度か泣き止んだ。
着替え
今回の移動では、たまたまこの冬一番の寒さ記録を叩き出した日の移動だった。トラタロスは顔は何でもない顔をしていたのだが、実は寒くて下痢をしていたのである。そのため服がうんちまみれになってしまい、着替えをさせたのである。特に飛行機では一度荷物を預けてしまうと、スーツケースに最悪替えがあるから大丈夫~とはできないのである。とにかくリュックに詰め込んで良かったと思った荷物である。しかし、トラタロスは下痢を2回してしまったので着替えは1組では足りなかったのだ。。。
機内に持ち込んだ方が良かった荷物―4点
機内への持ち込みの荷物はリュックにとにかく詰め込んだが、足りなかったというのが正直な感想だ。新幹線の時は足りなかったらスーツケースから出せばいいや、途中で買えばいいや、と思っていたのだが空港だとそれができなかったのだ。実際にスーツケースを預けた後にあったら良かった、と思ったのは以下の4点である。
- 機内持ち込み可のスーツケース
- 大量のおむつ
- おしりふきの替え
- 着替え
機内持ち込み可のスーツケース
まずリュックで入れられる荷物には限界がある。リュックよりも容量のある機内持ち込み可のスーツケースを持っておけばよかったと思ったのである。多少邪魔になるが何か足りないよりよほどマシだと思った1つである。先ほど着替えが1組では足りなかったと紹介したが、リュックには着替えが1組しか入れられなかったといった方が正しい。とにかく不測の不足まで考慮した荷造りが必要だった。
大量のおむつ
新幹線では駅のトイレにも授乳室にもおむつが売ってあったのでちょっと油断していた。トイレにも売店にもおむつが売っていなかったのである。(空港にもよる。)出発が遅れた上にトラタロスが下痢になってしまったときはおむつが残りわずかだったのでちょっと我慢してもらったのだ。これが1時間以上遅延していたらと思うと恐ろしい。しかも飛ぶか飛ばないかは乗客の我々では判断できないのでそれなりの用意が必要なのである。今回は寒くて下痢になってしまったというイレギュラーも発生したが、それでも次回もし乗るのであれば10枚以上もしくは1ケース持ち歩くつもりである。
おしりふきの替え
今回はトラタロスにイレギュラーが発生してしまった関係でおしりふきが残り僅かとなったというのもあるが、おしりふきは濡れティッシュの代わりに色々使えるのである。また、おむつ台は皆が使うものなので特にうんちのおむつを取り替えた際はおむつ台を拭いたりもする。(特に今はコロナで皆が清潔感に敏感な状態なので、なるべく清潔な状態に戻しておきたい。)さらに服にうんちが漏れ出てしまったときには、おむつ台が汚れる可能性もあるので最後拭いておきたい。そう思うとおしりふきがどんどんなくなってしまう。しかしおむつが買えないということは、当然おしりふきも買えない状況なのだ。特に利用者が少ない空港を使う場合はそういった予備も用意しておくのがベストだろう。
着替え
トラタロスは着替えが1組では足りず、足りなくなったらお土産屋さんで売っていたバスタオルを買い、最後は簀巻きのミノムシ状態にされていた。(それはそれでCAさんに可愛いと大人気だったのは別のお話。)残念ながらお土産に赤ちゃんの服を売っているところは少ないのである。簀巻き後の最悪の最悪用としては、さらにお土産TシャツのLLサイズを買ってぐるぐる巻きにする予定だった。2組目以降の着替えは持ち込み可のスーツケースに入れておく方が安心安全である。
実際に乗ってみた
ベビーカーは窓口で荷物を預ける
空港では現在荷物の預かりに無人の機械でできる所がある。しかしこれは一般的な荷物(スーツケース)しか対応しておらず、弓道の弓のような大きい荷物、ペット、ベビーカーなどは窓口で預ける必要がある。
空港専用ベビーカーを借りることができる
ベビーカーを預けてしまったら抱っこで移動するのかというと、先ほどちらりと記載した通りベビーカーは空港で借りることができる。ただし空港によっては対象月齢が合わないベビーカーしか借りられない場合があるので、抱っこ紐は準備しておくと良いだろう。今回行きの羽田空港は対象月齢が4か月以上の首の座った赤ちゃん用のベビーカーしか借りられなかったが、帰りは対象月齢2か月からの座席を倒すことができるベビーカーを借りることができた。抱っこ紐よりベビーカーを借りられた方が断然楽ちんなので、ぜひ他の空港にも広まってほしいものである。
到着するとベビーカーは一番に出してくれる
ベビーカーを窓口で預けると、一番に下ろすように印を付けて預かってくれるのである。飛行機から降りた後はベビーカーを受け取るまでずっと抱っこである。子供が重たくなってくると抱っこも大変になってくるので、早く出てくるのは航空会社からの有難い配慮である。
保安検査
近年保安検査はかなり厳しくなっている。厳しくなったということは、子供を抱きながら保安検査をするというのはかなり大変ということである。
例えば、足首を隠す靴を履いている場合は脱いで通らなくてはいけない。寒いからロングブーツなど履いている場合は脱がないといけないのである。そうすると子供を同行者に預けるか、一人だったら何とか抱えながらやり遂げないといけないのである。寒さを我慢してスニーカーで行って良かったと思った瞬間である。
また、冬になると皆コートやジャケットを着るが、すべて検査の対象となる。そうすると脱ぐのも大変だし、検査の荷物も多くなるので検査用のかごがどんどん増えていく。かごが想像以上に増えてしまったので、かごを持っていくにも夫の手だけでは移動させることができなかった。子供は抱っこ紐かベビーカーで連れていくのが良さそうだ。
そして正直保安検査を一人で突破できる気がしなかったので、飛行機に乗るのはぜひ2名以上をお勧めする。また、利用者数が多い空港では子供連れは保安検査を一般の人たちとは別の所で受けることができた。利用者が少ない空港は保安検査は同じところだったが、子供を連れていると保安検査が早く終わるのは大変ありがたい。
借りたベビーカーに乗せたまま子供は保安検査を通ることができる
子供を抱っこ紐で抱いている場合にはそのまま抱っこ紐で保安検査を受けるが、借りたベビーカーに子供を乗せている場合には、検査する人に子供をベビーカーごとを一時預けて検査をしてもらう。ベビーカーは金属で出来ておりゲートは必ず反応するので、検査をする人がベビーカーを押してゲートを通るのである。(先に親が単体でゲートを通って待っているのだ。)更にそれでは終わらず、念のため子供もボディチェックを受けるのである。トラタロスは緊張した面持ちでボディチェックを受けていた。
待ち時間
保安検査の混み具合や荷物の窓口の混み具合やらを考えると、空港への到着時間は大抵の人は早いのではないだろうか。大人はウィンドウショッピングをしても楽しいが、何もわからない赤ちゃんと過ごす待ち時間はちょっと大変である。
ラウンジ
とにかく静かな空間であればトラタロスが泣くと目立ってしまうため利用をあきらめようと思っていたが、早めの帰省をしている家族が何組もいたため利用させてもらうことにした。しかしおむつを替えることはできるが授乳スペースはなく(羽田空港国内線サクララウンジ)、搭乗時間の30分前には出て授乳スペースに向かった。
授乳室
行き帰りともに授乳室の数はそこまで多くなかったが、奇跡的に利用者がおらず待たずに利用できた。しかし授乳しながらトラタロスが下痢をしてしまったときは、授乳室を待っている人がいるのではないかと思うとゆっくりもしていられず、おむつを替えたら一度出て、誰も利用したそうな人がいなければもう一度授乳室に入って授乳の続きを行った。もう少し授乳スペースが増えると有難い次第である。
機内での過ごし方
機内に入るとCAさんが必ず声をかけてくれた。素敵な心掛けである。とはいえCAさんにお願いできない事態もあるので、こちらもその準備が必要である。
離着陸時の気圧の変化
トラタロスがご機嫌な時間に乗った時は、丁度離陸の良いタイミングで授乳をするとすやすや寝てくれて泣かなかった。しかし、ご機嫌な時間が過ぎてしまうと先ほどちらりと先人の教えを紹介した通り、 離着陸時に授乳をしてごくごくさせておく必要があった。実際に乗ってみて、ぐずぐずしているのであれば授乳をしてもすんなり飲んでくれるが、ギャン泣き状態になってしまったら授乳すらできないのだ。なのでここで学んだのはとにかくご機嫌な時間の飛行機に乗るのが一番なのである。そうすれば寝てくれるし授乳効果もあるのである。間違っても夕方に乗ると疲れと緊張で泣いてしまい、授乳の効果はゼロなのであった。
揺れ
座席に座っていない赤ちゃんはシートベルトができないので、親がしっかり抱えておく必要がある。天気が良い日は特にただ抱っこしていれば良かったが、強風の中飛んだ飛行機は気を抜くと子供が飛んでいきそうなくらい揺れるのである。機長から揺れますよ~というアナウンスが入ったら一番力持ちな人に子供を預けておくのが良さそうだった。うちの場合、たまたま夫があやしているときだったので、そのままとんでもない揺れに入っても何とか持ちこたえることができた。(とはいえギャン泣きしていたら機長のアナウンスなんて聞こえないのだが。。。)
今回乗った飛行機は富士急ハイランド顔負けの大人も涙目になるくらいの揺れだったのだが、子供がいる座席は阿鼻叫喚の図である。しかし一方でトラタロスは疲れと眠気でギャン泣きしていたのだがとんでもない揺れと浮遊感に驚き、逆に泣くことを忘れて目を見開いたまま動けなくなっていた。むしろ私の方が泣きたいくらいだったので、トラタロスには泣いていてほしかったくらいだ。
最後に(反省)―乗るならご機嫌が良い時間、でも出来るならもう乗りたくない
飛行機は機内にいる時間は短くても、残念ながら保安検査や荷物の預かりなど拘束時間が長いのが欠点である。そのためなんだかんだ前もっての行動が多くなり、待ち時間が多くなり、その間に不測の事態が発生し…で大人も子供も疲れてへとへとになったというのが感想である。そして単純にあの飛行機の揺れはもう経験したくない。(のだめカンタービレの千秋先輩が飛行機に乗れなくなった気持ちがよくわかるというものである。)
繰り返しにはなるが、その中でも特に以下の点が大変だった。
定刻通りに運行できなかった場合の用意が必要だから
新幹線はめったに止まることがなく、大体止まりそうだな~という時は天気がものすごく悪い日なので想像がつく。しかし飛行機は地上は良い天気でも上空が荒れている場合があるので想像がつかないことが多く、空港についてから、あれもしかして天気悪いの?となった時に用意が足りず慌てることになると、親としてはかなり精神的にしんどいのである。
機内で泣いた時にできることが少ないから
飛行機は座っていることが基本である。そうすると子供が泣いた時に立ってあやすこともできないし、場所を変えて気分転換をさせることもできない。そうするとものすごく周りに気を遣うのである。おもちゃで遊んでくれる年ごろでもないので、子供も大人も疲れてしまうのだ。とにかく乗るなら子供のご機嫌な時間に合わせることくらいしか対策が思い浮かばない。
とはいえトラタロスの頑張りもあり、ひいばば達に会わせることができたのは良かったというのが夫婦の共通した感想である。次回は飛行機以外で移動できないか検討したい。