妊娠前に考えておいて良かった、と思った事項に病院選びがある。子供が欲しいとなったら、必ず選ばなくてはいけないのが分娩施設である。産婦人科病院以外にも助産院などもある上に、里帰り出産する場合には通院する病院と出産する病院の2つを探さなくてはいけない。しかし、いざ妊娠がわかった時にはつわりで検索なんてしていられないのである。(経験談)
事前に下調べする中で私がどうしても譲れなかった条件と、実際に通った感想を紹介する。
目次
私が病院を探した際の4条件
条件①家からの距離が近いこと
通院だけでなく出産も病院は近い方が良いというのが私の考えであった。車でしか通えない距離だと、ペーパードライバーの私では遠すぎて通えないのである。また自家用車もないので毎回レンタカー代がかかってしまう。自分の通える範囲内は大体徒歩15分圏内と設定し、探してみた。最終的に通院する病院は家から最も近い徒歩5分の病院で、出産した病院は里帰り先から車で10分の距離の病院にした。なお、実家は田舎なので病院が歩いて通える距離になかったので車で通える病院でなるべく近い病院を探した。また、車で通うに当たっては里帰り後は常に両親のどちらかに家にいてもらうことをお願いしていた。
結論としては、特に通院する病院は近くの病院を選んでよかったと考えている。だんだんとお腹が大きくなってくると動くのも億劫になるので徒歩15分も歩いていられなかったと思う。また里帰り先の病院については、病院の様子を知りたかったのと早めに先生と顔なじみになっておきたかったので32週から自宅から通院し、37週から実家から通う予定だった。しかしトラタロスは36週の早産だったので、陣痛が来てから病院につくまで自宅から1時間のドキドキの真夜中ドライブであった。(これが日昼帯だったら2時間以上かかっていたかもしれない)この日は里帰り先の病院は、自宅から通えなくはない距離だからと言って里帰り前から通うと正期産でない場合に大変だということがよくわかった夜である。
条件②24時間365日無痛分娩が対応可能であること
通院・出産に関しては私がすることなので夫からは自分が好きなところで産んでいいといわれていたが、1つだけ条件があるとすれば私に無痛分娩をしてほしいとのことであった。というのも、体力は残しておいて損はないし出産の痛みを想像するだけで辛いとのことである。計画分娩までは考えていなかったので、24時間365日無痛分娩の対応が可能な病院を選んだ。ちなみに通院していた病院は無痛分娩をやっていなかったが、この病院で産むつもりはなかったのと緊急で出産することになっても自然分娩の覚悟ができていたのでそれで良しとした。しかし実際の出産は当日担当してくれた助産師さんが自然分娩推奨派だったのである。いつでも無痛にできると謳われていたにもかかわらず、助産師さんの考えにより無痛にならなかったのだ。(出産後に助産師に「自然分娩の方が良いわよ」とも言われた。)無痛分娩をする場合は必ず病院で説明会(私の時はオンライン説明会)があるのだが、その時無痛分娩で生まれた件数(全体の5割程度)が思ったより少ないねと夫婦で不思議に思っていたのである。病院のHPやインスタでは無痛分娩を取り上げているものの、恐らく病院の運営側と実際に働く側で考えに違いがあるのだろう。もし2人目を生むことになった場合、こちらの病院を選択するかは微妙なところである。
参考までに、トラタロスと同じ月に生まれた無痛分娩希望で他の病院を選んだママさんに聞いたところ、2人目だったので夫の休みがとりやすく上の子の面倒を見られる時期に産みたいこと、里帰りはしないため体力を残すことを考えて計画無痛分娩ができる病院を選んだとのことだった。
条件③設備が綺麗であること
物心がつく前を除き、花粉症と近視以外でほとんど病院に行ったことがない私は、人生で初めての入院である。病院といえば薄暗くて見えない何かが出てきたり気配を感じるイメージだったのだ。私は目に見えないものも信じるタイプなので、何としてもせめて雰囲気だけでも明るい病院が良かった。母子同室になった時に自分の子供が虚空を見つめていたらと考えるだけでとても怖かったのである。そのため、出産費用が安い総合病院よりもインテリアにもこだわっちゃうような病院を選んだのである。また、クチコミサイトで何か事故がなかったか、Google Mapで近くに墓地がないかまで詳しく調べた。
その他、私は正体不明の汚れがついているのはちょっと苦手なのだ。自分が毎日使うトイレや分娩設備が古くて汚れが目立つのは嫌だったのである。そのため居心地の良さを売りにしていて、綺麗そうな病院を選んだ。
実際は新生児のトラタロスはほぼ1日中寝ていたし、起きてもお腹が空いて起きるだけなので満腹になるとすぐに寝るので虚空を見つめることはなかった。また、いざ入院してみるとトラタロスがかわいくてシャッターチャンスをずっとうかがっていたためそんなことを気にすることもなかった。私の入院期間は新型コロナウィルス感染拡大の影響で面会禁止だったのだが、恐らく面会ができたのであればもっと気にする余裕はなかっただろうと思う。
また、分娩施設はLDRだったのだが夜中に到着するとLDR室は枕元の電気以外の電気がついていなかった。そのため設備が綺麗かどうかよくわからなかった。病室のトイレは変なシミはなく、普通のトイレだった。
条件④里帰り出産に対応していること
里帰りする人は確認が必要なのだが、病院によっては分娩予約を取った人以外は診てもらえないことがある。私はそういう病院があることさえ知らず、たまたま里帰りでも診てもらえる病院だった。ただ、元々里帰りを考えていたので妊娠がわかる前から里帰りの場合何週まで診てもらえるのかまで見ていたので問題なかったとも言える。
【参考】ほかの人の条件
ご近所の人と出産する病院についてお話を聞く機会があったので、参考までに聞いた話を一部紹介したいと思う。
緊急搬送先にもなっている大きい病院かどうか
個人経営の病院の場合、設備が足りず出産中に緊急手術となった際、それに対応できない病院がある。その場合、その時いる病院から救急車で緊急搬送先病院に運び込まれる。一刻も争う場合は搬送中に容体が一変することもあるのだ。なお、地域によって大体搬送先は決まっている。
その話をしてくれた方は、不妊だったために年齢的に高齢出産となってしまうため、何かあった時には時間が勝負となると考えて、緊急搬送先の大きな病院が第一条件とのこだった。
費用が安く収まることが第一条件!
妊娠・出産は保険がきかないというのは有名な話である。無事生まれてくれば自分は何でもよいので、入院費用が出産育児一時金の42万円をなるべく超えないようにしたい、という話もあった。費用がなるべく安く収まるのであれば、と考える方は多いらしくその人によると分娩予約は妊娠5週(妊娠が発覚した時点)で予約を取らないと予約がいっぱいになり、それ以降の人はキャンセル待ちだったとのことである。やはりこういう話を聞くと、出産したい病院は予め調べておく方が良さそうだ。
入院中のお食事がおいしいこと
病院のご飯と言えば病院食である。とはいえ産後のお母さんは特に病人ではないのでやわらかいご飯よりはおいしいパンやご飯が食べたい。私が入院した病院もそうだったのだが、産婦人科の病院はお料理にこだわっている病院が意外とあるのだ。お祝い膳と言って、家族でフレンチのフルコースを食べられる病院があったりデザートビュッフェができる病院があったりなど楽しくお食事ができる病院があるのである。ご飯がおいしいと出産の傷の痛みも少しは忘れるというものだ。
コロナの状況によっては家族とご飯食べるのが一時的に禁止されていたりビュッフェが中止されていたりするので、その点は頭に入れておく必要がある。
利用した病院のクチコミサイト
今までは井戸端会議や仲のいい人から「あそこの病院が良い先生がいるらしいわよ」とか聞いて病院に通っていたが、コロナ禍の今、井戸端会議もできないし隣人とも話さないことが多い。そんな時に使えるのがクチコミサイトである。私が利用したのはベネッセが運用しているウィメンズパークだ。
参考 ウィメンズパークベネッセこちらのクチコミサイトは女性のみが会員となれるサイトで、病院だけでなく子供の事や家族のことなど様々な体験談を投稿したり読んだりできるサイトである。私はこのサイトで(目に見えないものが見えても怖いので)かなり過去の投稿まで見て病院を探していた。残念ながら確認したところ、本サイトは2022年の1月にサービスが終了してしまうらしい。
そのほか、Google Mapに出てくるクチコミも確認したりした。
最後に
こうしてみてみると、それぞれで病院選びにこだわりがある。本記事を読んで、自分が考える病院の条件は違うなと思った方もいるかと思う。そんな方は参考程度にして、こんな考えもあるんだなと思っていただけると幸いだ。
子供を望んだその時から、どんな妊婦生活を送りどんな出産をしたいのかを考えたり、夫婦で話し合っておくのが良いだろう。もしかしたらお互いに思っているところがあるかもしれない。特にお金に関してはすれ違うこともあると思うので、よくよく話し合っておくべきだろう。