トラタロスはうんちが下痢気味でたまに血が混ざる。そんな相談を大きい病院に紹介状を持って行ったら、あれよあれよという間に検査入院することとなった。しかも入院はコロナの隔離用患者のため個室を一切用意できず、大部屋でトラタロス1人での入院となったのである。1人で寝られないトラタロスがまさか1人で入院なんて…と思い個室はどうしても無理ですか、とお願いしてみたもののやはり個室の用意はできない上に、入れても隔離用患者が来た時点で大部屋に移されるとのことであった。また、個室があくのを待ちたいとも言ってみたが、0歳児の赤ちゃんにとっての1か月後は重症化の恐れがあること、「コロナ感染の危険性もあるので、早く退院させてあげたいのは病院も同じです」とお医者さんに説得され1人で検査入院させることにしたのである。そんな涙を飲んで行った検査入院の内容がこちらである。
入院中にした検査
検査入院をしている間は下記の検査を行った。幸いにも私はほとんど病院と無縁の生活だったので知らなかったのだが、あらゆる検査をする前に親の承諾が必要らしいのだ。予め検査予定があれば承諾書にサインができるが、どうしても緊急の場合には電話して承諾を得るということで、常に電話に出られるようにしておいてほしいと言われた。基本スマホの通知をオフにして過ごし、電話すら取らない私にとっては緊張の毎日であった。
1日目(入院初日)
・尿検査
・便検査
・血液検査
・アレルギーの可能性のある乳製品の除去
完全母乳のため、乳製品アレルギーを一番に疑うということで乳製品アレルギー用のミルクも渡された。しかし、このミルクが相当まずいらしいのである。トラタロスに与えてみたものの、30分奮闘の結果10ccしか飲まず、泣き声は小児病棟中に響き渡り、すぐにお医者さんがやってきて「このミルクはやめましょう、お母さん今から食べ物は乳製品を除去してください」と告げられたのである。
また、毎回うんちが出るたびに確認したいということで、トラタロスがうんちをする度にナースコールを押して回収してもらう日々が始まった。そして入院期間中回収したうんちは何度か検査に出すとの事だった。
2日目
・乳製品除去の経過観察→検査の結果アレルギーの可能性なしのため普通のミルク・母乳に
・経過観察(うんちの状態をチェック)
・エコー
前日行った尿検査と便検査の結果が出て、アレルギーの疑いがなくなったトラタロス。晴れて普通のミルクと母乳となり、ゆるトラの母は帰りにここぞとばかりにサイゼでカルボナーラやらシーザーサラダやら乳製品を食べまくった。なお、検査結果については「すべて基準値内で全く異常ありません。おしっこもとても綺麗です。」と言われた。
更に、腸が正常な位置にないかもしれないということで以前エコーで見てもらったが、うまく見えなかったためこの日は授乳後のお腹いっぱいの状態で再度エコーをしてもらった。しかし残念ながらまたもや見えなかったようで、お医者さんに「CT検査とか内視鏡とかありますがやってみますか?」と聞かれた。ちゃんと検査してもらう分には全く異存がなかったので「できることはなんでもしてほしいです」と言ったところ、まずはトラタロスへの負担が小さいCT検査をすることとなったのである。内視鏡は麻酔を使ったりと大掛かりになるためトラタロスへの負担が大きいらしいのだ。CT検査であれば点滴を入れてトンネルをくぐるだけなので簡単にできるとのことで、CT検査でもどうしても判断がつかなかった場合に内視鏡をするということとなった。
3日目
・CT検査
・経過観察(うんちの状態をチェック)
2日目と違い3日目はトラタロスは病院生活にも慣れ、おもちゃでご機嫌よく遊べる状態にまでなっていた。ただCT検査前に飲食が一切禁止となるため空腹で大暴れしていたものの、観念したようで寝て時間を潰すことにしたようだった。CT検査の時は、久しぶりにベッド以外の場所へ行けることが嬉しいようで移動から検査が終わるまで終始にっこにこであった。
4日目→退院
・尿検査
・経過観察(うんちの状態をチェック)
前日のCT検査の結果が出て、お医者さんが説明に来てくれた。腸には問題なし、ただたまたま腎臓が片方小さいことが判明した。それ以外は特に問題がなく、毎度うんちに血が出るわけではないので経過観察で問題なし、ものすごく元気なので明日退院で良いという結論に至ったとのことである。トラタロスを1人にするのは親としても精神的につらかったので、試しに退院を今日できないかと言ってみたところOKが出たのでそのまま勢いで退院してしまった。
しかもこの時点ではすでに生後5か月に入っていたので、退院前にお医者さんの計らいで、ついでに栄養士さんに離乳食の相談までさせてもらえたのだ。(消化管アレルギーの疑いと言われていたので離乳食はまだ始めていなかったのである。)優しいお医者さんにかかれて何よりである。なお、親にアレルギーがあるからと言って遺伝するとは限らないとのことで、アレルギー反応がないかどうか食べさせた後はよく注意しておくと良いとのことだ。またこの病院でお薦めの離乳食本はこれらしい。
最後に
要はうんちに血は混ざるものの、とても健康だったということが判明したわけである。しかし、お医者さんに説得されてまで渋々入院させたにもかかわらず、いざ検査してみたらとても元気なことが判明し、悲壮な顔をしながら病院に来ていた自分がモンペのようでとても恥ずかしかったのは言うまでもない。とはいえうんちに血が混ざってしまい、腎臓が小さいのは異常なので当分経過観察のために病院通いとなるそうだ。
コロナで付き添いなしで入院することになったことは、親としてはとても心配の毎日ではあった。ぐったりしているわけではなく、元気で意識がある分余計に寂しさを感じているだろうということは容易に想像できたからだ。健康でいることの大切さを身に染みて感じた時間であった。