検査入院で1人で入院することになったトラタロス。トラタロスを含め、付き添いがいない赤ちゃんの様子ってどんなものなのだろうか。1人で入院させたくなくなるような書き込みばかりを見つけてしまったり、両親には付き添いのできる病院の探せと言われたり…しかしこのコロナ禍では致し方ないし、うちの子だけ特別扱いしてくださいと言う訳にもいかないのだ。結局予定通り入院させたわけだが、実際に付き添いなしで入院から退院までしたトラタロスの様子と、同室の他の赤ちゃんの様子を紹介したい。
目次
ネットで見かける付き添いなしの赤ちゃんの様子の真偽/実際のトラタロスの様子
付き添いのいない赤ちゃんは声が枯れるまで泣いている
ホント。ただし泣く体力があり、自我が芽生え親を認識している赤ちゃんが特に泣いていた印象
トラタロスは入院中、かなり泣いていたようで入院2日目以降ずっと声が枯れていた。しかし、これは看護師さんが面倒を見てくれなかったというよりも親に会えない寂しさでずっと泣いていたからのようである。記録を見た限りでは2時間に1回は授乳のため看護師さんが訪れていた形跡があったし、どんなおもちゃで遊んでいたかなど教えてくれる看護師さんもいた。
大部屋なので他の赤ちゃんを見かけることもあったのだが、見ていた限りだとそもそもトラタロスのように検査入院のような体力が充分にある赤ちゃんがわんわん泣いている印象であった。お医者さんの話によると、(検査入院ではなく本格的な)入院が必要な赤ちゃんは徐々に体重が減ってぐったりしているらしい。つまり声が枯れるほど泣いているということは、それだけ元気な証拠なのである。実際に、お医者さんや看護師さんには「元気に泣いていてものすごく元気です」と褒められたくらいである。
また、親を認識し始めている月齢以上の子が、特に泣いている印象だった。トラタロスのいた大部屋には離乳食が始まり寝返りの打てる子がいたのだが、この子がなかなか見ていて辛いのである。お母さんが上のお子さんをお迎えに行く必要があり長く面会できなかったのだが、お母さんが帰った後はずーっと泣いているのである。そっと見たところ、寂しさと点滴の針の痛みでのたうち回っており、体中にチューブがぐるぐるに巻き付いていた。翌日来た時はぐっすり眠っていたようだったが、看護師さんがミルクを飲ませても飲んだ後にまた大泣きしていた。看護師さんが放っているわけではなく、ママでないとダメなのだ。
入院したら赤ちゃんは寂しさで笑わなくなる
そうではなかった。ただし環境に慣れない入院2日目は特に悲壮感漂う
入院をさせたら赤ちゃんは笑わなくなってしまった、と言った投稿を見かけたのでとても不安だったのだがトラタロスの場合はそうではなかった。入院2日目に面会に行ったときは、到着時にトラタロスはすやすや寝ていた。意外と心配し過ぎだったのかも、と思ったら起きた時に今まで見たことが無いような悲壮感溢れる泣き方をしたのである。家から持って行ったひざ掛けを握りしめて泣いていたのだ。きっと家の匂いがしたのだろう…(その上声も枯れているので見ていて辛かった。)このままこの子は親が自分を置いて行ったと思って笑わなくなってしまうのではないか、と思っていたのだが落ち着いて私の顔が認識出来たらにっこりと笑ったのである。それ以降、私が見えると安心するのか目が合う度ににこにこ声を出して嬉しそうにしていた。入院3日目からは病院と生活に慣れてきたのか、夜は泣いているらしいものの明らかに2日目よりも元気ににこにこ過ごしていた。看護師さんやお医者さんに笑顔を振りまく余裕も出てきて、検査を受けている間も私がいなくても泣かずににこにこしていたらしい。
その他の入院中のトラタロスの様子
点滴を入れるチューブが気になって引っ張る
私も出産時に同じようなものを付けていたのでよくわかるのだが、点滴を入れるチューブが気になって気になって触ってしまうのである。私が見ている間は何とか気にならないように気をそらしたりしていたのだが、一瞬おむつを捨てに目を離した隙に自分で引き抜いてしまい、トラタロスが血だらけになってしまっていたのだ。血便が理由で検査入院だったので、とうとう真っ赤なうんちが漏れるほど出てしまったのかと驚いたのは言うまでもない。この後ミトンを用意してもらってミトンも外せないようにテープで留めてもらったのだが、もし元気で意識のある赤ちゃんの場合はぜひ早めにこちらの対応をしてもらうのがオススメである。
面会時間の半分はお昼寝
期せずしてねんトレのようになってしまった入院だったが、トラタロスには効果がなかったようであった。眠れないときはひたすら泣いていたようなのである(退院後、1人で寝るのではないかとちょっと期待していたのだが全く寝る気配はなかった)。そのため面会時間が終わった後、夜はなかなか眠れなかったのか面会時間に抱っこすると安心して腕の中でひたすらお昼寝をしていたのである。しかもまとめて2時間寝たり、1時間おきに1時間ずつ寝たりと面会時間の半分はお昼寝をしていた。退院した日は3時間家でお昼寝した上に、夜は珍しくまとめて4時間+4時間寝ていたので相当眠れなかったのだろう…
退院後のトラタロスの変化
1人で過ごすことが少しできるようになった
家にいた時はとにかく暇で暇で泣いていたトラタロス。入院中はもっと暇なことに気付いたのか、周りをキョロキョロ見渡したりおもちゃをじっくり眺めたりなめたりと時間を潰す術を覚えたようである。独り言を言いながら天井を眺めている時もある。今まで5分程家事をするだけでも泣いていたのに大助かりである。
欲を言えば、1人で寝る術とまとめて寝る術まで覚えてくれたらと思わなかったわけではない。
よく笑うようになった
幸せの沸点が下がったのか、目が合うだけで笑うようになった。また、笑いかけてほしいときは声を出してこちらの注意をひく術も覚えたようである。入院中、すごく寂しかったんだね…とついつい構ってしまう今日この頃である。もちろん面会に行くことができなかったゆるトラの父の顔も忘れずに覚えており、笑いかけている。
ゆるトラの母がいない暗闇を怖がるようになった
恐らく入院中の夜はとっても寂しかったのだろう。ゆるトラの父に寝かしつけを頼んだら、尋常ではない泣き方で泣き始めたのである。また、一瞬ゆるトラの父が暗い所へ連れて行くだけでも見る見るうちに目に涙が溜まっていった。当分はトラタロスから長時間離れず、もう大丈夫だよと言い聞かせている毎日である。
他の子の様子
先程述べた通り、体力があり親を認識している子が寂しさで特に泣いている印象だった。トラタロスの様子を見ていると、泣かせっぱなしにしていたんじゃないの、とちょっぴり思ったこともあったが冷静に他の子の様子を見ていると、独りの寂しさは親でないと解決できないのだ。看護師さんがミルクを飲ませるために抱っこしたり、あやしたりしてもダメなものはダメなのだ。よく考えたら両親に1時間半預けただけでトラタロスは大泣きし、私が帰ってきて抱っこするだけでケロッとするのでそんなものなのである。なので看護師さんたちを決して責めないでほしい。コロナでただでさえ忙しい中で色々とお世話してくれているが、決して放っておいたわけではないのである。
同じ病室内の3歳児の場合
トラタロスと一緒の日に入院してきた3歳の女の子。コロナ対策の厳しいこの病院は37度以上の体温だと面会できないのだが、その日一緒についてきたお母さんが37度だったらしいのだ。そのため入院後の面会時間終わりまで一緒にいることができなくなってしまい、とにかく「ママが良い」「ママが来れないならパパが良い」と言って大泣きするのである。とにかくその子が泣くたびにトラタロスがうとうとしていた所からびっくりして起きるほど大声で泣いていた。保育士さんや看護師さんがその都度お話をして少し落ち着くのだが、すぐに思い出して大泣きである。その後保育士さんがやってきてビデオを見せたのだが、それがとなりのトトロとファインディング・ニモなのだ。トトロを見ながら「ママに会いたい」と泣き、ニモを見ながら「パパに会いたい」と泣くのである。カーテン越しだったのできちんと様子を見ていたわけではないが、パパママが来れない状態でこの映画を見せるのはちょっと残酷であった。完全に見せる映画の選択ミスである…
最後に
まだ0歳の子を独りで入院させるのは苦渋の決断だったのは言うまでもない。しかも赤ちゃんの入院は付き添いが基本なのである。私達親がいない間、トラタロスがどんな様子なのか、どんな思いでいるのか想像するだけで涙が出てくる。結果的に問題なく入院期間を過ごすことができ、お医者さんが想像していた以上に健康で早く退院できて一安心だったわけだがそれでも心配は心配である。
これから赤ちゃんを独りで入院させなくては行けない親御さんの参考になれば幸いである。また、親が感じていた不安と実際の様子は下記記事に書いているのでこちらもご参考までに。